木曜日、喫茶すわるの営業中に開催する読書会です。
開催中も喫茶は通常営業していますので、イベントにご参加でなくともお越しいただけます。
今回の読書会の対象図書は「伊藤邦武『物語 哲学の歴史-自分と世界を考えるために』(中公新書)」。
タカハシ 'タカカーン' セイジ(無職・イン・レジデンス)さん、秋田光軌(浄土宗應典院主幹・應典院寺町倶楽部事務局長 )さんの企画で開催されます。
というわけで、タカハシさんとともに「彼方へ思考を飛ばすための巡業読書会」を4月からはじめることにしました。文学・哲学・宗教学・社会学・歴史学・文化人類学など、ジャンルを限定せずに取り組んでいく予定ですが、第1回は「哲学史」に取り組んでみたいというタカハシさんのリクエストもあり、伊藤邦武『物語 哲学の歴史-自分と世界を考えるために』(中公新書)をとりあげてみます。
伊藤さんは、パースやジェイムズなど、プラグマティズム関連の著作で有名な方ですが、本書ではおよそ3000年のスパンにおける西洋哲学史を、「魂」から「意識・言語」を経由して「生命」へ、という一種の物語として描いているところに特徴があります。そのため、哲学者とその思想が延々と列挙されるような、よくある哲学史に比べて多少は読みやすい内容になっています。近年の新書における定番となっている、熊野純彦『西洋哲学史』(岩波新書)2巻本よりもまだ読みやすいかと。大型書店かamazonで入手できますので、読書会当日までに最後まで一通り読んできてください。
当日は、哲学史のマニアックな議論にはあまり踏み入ることなく、はじめて(あるいはしばらくぶりに)哲学史に触れる方々と、この「哲学の歴史」という物語は面白かったかどうか、哲学するという営みに関心を持てたかどうか、自分と世界を考えるために何か役に立ったか、といった話ができればと思っています。どうぞよろしくお願いします。
2017.3.23 秋田光軌
いまこことは違ったルールのある世界の彼方へ思考を飛ばすことで、新たな気づきがうまれることを期待して2017年2月27日に立ち上げた読書会です。
「読書会なんて、フェティシズム追及の場だろう」と考えていました。でも、最近、というか自己という存在に立ち還らなければならない瞬間が増えてきて。ああ、これはさらにジャンプするためには他者の考えでテコ入れ、否、自分の礎を確認せねば、なんて思うようになりました。ぼくの持論として、短期的な問題発見からの場当たり的な解決、そう、付け焼刃のような思考法では結局無に帰すると思っていて。なので、自分のことを確認するためにも、(スピリチュアルとかオーガニックなものっていう極端に振り切れる最近の流れでもなく)それぞれの現在から様々な方角「遠くのほう」に思考を巡らさなければ、ブーメランで俯瞰できないなあと。それを再確認したい。メソッドも何もあったもんじゃなけれど、いろんなポジティブのあり方ってあるじゃないですか、ってこと、いっしょに考えていきませんか。取り巻く社会が当たり前の仕組みでないことを知ることを物理的に感じる実際の旅することも含めて。
2017.3.24 タカハシ 'タカカーン' セイジ
(企画:秋田光軌、タカハシ 'タカカーン' セイジ/担当:米子匡司)